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【創作小話】かまって

異界の訪問者
ブレウス×舞夜

本編終わってからの話のつもりですが、日常会話。
 暑苦しい。そう思って目が覚めた。思えばもう初夏を通り越し真夏のレベルの気温。昨日は確か熱帯夜だったはずだ。暑苦しくて目が覚めるのも仕方がない。
 舞夜は気だるい体を叱咤して、上体を起こす。ふあ、と短く欠伸をして、階段を降りる。玄関を見ると、同居している魔術師4人の内、3人分の靴がない。この真夏日に、外に出て行ったらしい。

 とぼとぼとリビングへ行くと、最近はまっている海外ドラマを見ている母の姿があった。

「おはよう、お母さん」
「あら舞夜。やっと起きたのね、おはよう。暑苦しいのに良く寝てられるわね」
「うん……、暑苦しくて起きた」
「でしょうね。シャワーでも浴びてきたらすっきりするわよ?」
「うん、そうする」
「その間に朝御飯…もうお昼に近いけど。ブランチ作っておくから」
「ありがとう。お風呂ってくる」
「はい、いってらっしゃい」

 日が昇った時間帯にお風呂に入ると不思議な感覚になる。外から入る光が水に射しこんで反射する。それが別の世界へ誘うような神秘さを持っていて、朝、お風呂に入ると吸い込まれてしまいそうになる。
 今日も吸い込まれないうちに、とお風呂から上がってバスタオルで体を拭く。だいぶすっきりした。

 リビングに行くと、ほうれん草のクリームソースパスタがあった。母の姿はない。まあいいか、とキッチンからフォークとスプーンを持ってきて食べ始めようとして、飲み物がない事に気づいた。
 麦茶が冷蔵庫にあったはず、と冷蔵庫を開けようとしてマグネットで貼りつけられた一枚の用紙に目が行く。そこには今日の日付で「13時、集会所で町内会議」と書いてあった。母がいない理由はこれか、と納得して冷蔵庫から麦茶を取り出す。
 書き置きがないということは、きっと、このメモを見て思い出し、慌てて飛び出したのだろう。

 ご飯を食べ終えて、シンクに食器を置き、皿に水を張って、蛇口を閉めた。
 母はいないし、魔術師の内3人は出かけているし…と考えて、ひとりだけ家に残っていることに気づく。魔術師の末っ子、ブレウスだ。

「……ブレウスまだ寝てるのかしら」

 このくそ暑い日に、まだ寝ているのだろうか。出かけた形跡はないから、おそらく部屋にいるのだろう。
 階段を上がり、彼の部屋の扉をノックする。しかし反応はない。

「つまり、起きてない」

 がちゃ、と扉を開けると案の定、ベッドの上でうなだれるように寝ていた。
 心なしか部屋の温度が低い……と思って目配せすると、魔法のかかったオブジェが一つあった。水の流れを彷彿とさせるオブジェ。どうやらこれから冷気が出ているらしい。水の魔術師、リィアのものだろう。冷房いらずだ。
 うらやましい、と思いながらベッドの上でうなだれるブレウスを見る。彼が寝ている姿なんてあまり見れるものではない。普段は舞夜のほうが起こされる立場だからだ。だからこそ、どうやって起こそうかと好奇心が湧いてくるわけで……。

「……たたき起こすか。いや、普通に起こすんじゃ面白くないし……」

 どうやって起こそうか、と考える。大声を出して起こす、ベッドから引きずり下ろしてみる、水をぶっかけてみる、といろいろ考えて、何を思ったのか、のしかかろうと考えた。そしてそれを直ぐに実行した。

「ぅ…ぐはっ」
「おっはーブレウス」
「…………」
「あ、あれ……? しんでないよね?」
「おうおう舞夜さんよォ、昼間っから随分積極的じゃねーかァ」

 のそ、と上体を起こしながら満面の笑み。この反応からするに、地雷を踏んだらしい。
 その笑顔に一瞬見惚れて、動きが鈍る。いわゆるイケメンの彼は、少々短気なところと優柔不断なところを除けば、パーフェクトだと思う。
 彼の大きな手が、私の髪に伸び、するりと絡め取られる。

「あのー…、えーと、ブレウスさん? 怒って……らっしゃる?」
「お前の愛に応えてやんねえとなァ」
「ちょっ…ギャー!!どこ触ってんのよ!!」
「相変わらず反応のいいことで。ちょっと首触っただけだろうが。それ以上騒ぐと脱がすぞコラ」

 はあ、と溜息を吐き出された。怒っているように感じて、その仕返しをされるのではないかと思ったから騒いでしまったが、朝に弱い彼が寝起きにそんなことをするわけがなかった。昼寝の寝起きなら何かされかねないけれど。

「変態」
「おおーっと手がすべっ」
「ギャー!!」
「……さすがの俺でも寝起きにやるほど気力はない」
「変態!すけべ!!」
「…………、はあ…。舞夜、お前なァ」
「何」
「何をやるとも言ってないだろ。思春期はこれだから」
「……う…ぐ」
「まあ、考えてることで間違ってねえけど」
「やっぱりそうじゃない!!」
「……もういいや、疲れてるから添い寝してやるくらいしか出来ねーよ」
「へ?」
「へ?ってな……構って欲しいんじゃねえのか。でなきゃ俺の腹にダイレクトアタックなんかしてくるかよ」
「………、考えてなかった」

 ただ起こす方法を考えていただけなのだ。構って欲しいからのしかかったわけではない。
 結果的に構ってほしいという深層心理が行動に現れたのだろうか。

「……ほら、二度寝するぞ。お前の部屋より俺の部屋のほうが快適だからな」
「…うん」

----- イラスト
「おうおう舞夜さんよォ、昼間っから随分積極的じゃねーかァ」の辺り
というかこれが元でブログに小話書いた。

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